2011年の原発事故に衝撃を受け、建物を建てられるようになろうと木造建築の職業訓練を受けました。
伝統的な技術に触れることはとても面白く、大工に憧れるようになりました。
それまで描いていた絵をカンナと交換したりして道具を集め、一念発起して大工に弟子入りしましたが、あっという間に辞めてしまいました。
ヤケになって沖縄に逃亡し、宿の近くの海を眺めているうちにまた絵が描きたくなり、言い訳がましく実家に帰りました。
しばらくして高校の美術の恩師と再会し、「大学の芸術学科を出たけど何者にもなれず、どうしても会いに行けなかった」と言うと、「それでいい。そのままでいい。」と熱く背中を押して頂きました。
この絵は、その時の熱が冷めないうちに指で一気に描いたものです。
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サイズ:53x46cm
素材:キャンバスに油彩
制作年:2013年





